僕は転職を3回していますが2回目の転職で大手外資系メーカーに営業職として入社しました。周りの社員はめちゃくちゃ優秀だし、会社の圧倒的な業務量や仕事のスピードに圧倒されていました。毎日追われるように仕事をし、それでも営業成績は達成できず。外資系の会社は当然結果が全てであるので評価は低迷し、ある日、営業部長に呼び出され、「もし今期の数字を達成できなければ、別の道を探してもらう」と最後通告を受けてしまいました。
「やっぱり外資系は厳しい。これは転職して楽なとこに行くしかないかな・・・」とかなり追い詰められた状況でしたが、なんと僕はこの状況から、その年の営業成績トップのセールスになったのです。
なぜ、最悪の状況をひっくり返して、営業成績トップになれたのかについて話していきたいと思います。
徹底的に顧客の目線に立つ
当時所属していた大手外資系メーカーの商品は日本でも非常に有名で多くの顧客を持っていましたが、売上が低迷し始め、シェアを奪われている局面でした。
かつて絶対的な支持を持っていたその会社は、日本の市場の変化に適応しきれなかったためか、顧客は離れだし、取引先もその会社に対し強い不信感を持っているのが分かりました。
ここで僕は徹底的に顧客のヒアリングを行い、何に不満を持っているのか、どのように対応すればいいかなど、一つ一つ問題点をクリアにしていきました。もちろん、会社の取扱商品は変えられませんので、顧客の要望を明らかにし、現場レベルで改善できることを徹底的に行ったのです。
日本企業は、マーケットに合わせ商品を出していきますが、外資系会社は商品に顧客が合わせるというスタンスです。マーケットに商品が受け入れられているときはいいですが、日本にマッチしていない商品を無理やり顧客に買わせているイメージを当時の僕は持っていました。
顧客が反発するのも当然です。
顧客との信頼関係を築く
顧客訪問時に毎回、自社や僕に対する手痛い指摘をうけていましたが、それを受け入れ、一つ一つ改善していく姿勢が評価されたのか、顧客は徐々にこちらを向いてくれるようになってきました。
その会社では、販売代理店とエンドユーザーに営業をするスタイルでしたが、販売代理店の営業マンがこちらに協力してくれるようになってきたのです。訪問や営業同行などにより、徹底したコミュニケーションを行い、さらに関係性を築いていきました。営業を一緒に行ってくれる仲間が増えたようなもので、次々に案件を紹介してくれるようになり、担当顧客の数字はV字に上がっていきました。僕の会社の中でもかなり注目されていたようです。
その年、僕はトップの進捗率をたたき出しました。
売れる環境を整える
販売代理店に対する営業スタイルを行う場合は、もちろんエンドユーザーに営業をかけ、商品を拡販する仕事も大切ですが、一人で行える業務量も限られています。足が棒になるまで客先を回っても、数字アップは難しい部分もあります。大切なのは、販売に協力してくれる営業マンを味方につけることです。そして、客先の営業マンが仕事をしやすいように、資料作成や販促品の準備、顧客の要望に応じて自社との調整を図るなど、現場の環境を整え業務を回しやすくすると、数字の動きが変わってきます。
販売代理店の営業マンも数字を作る必要があり、もし自社の商品が客先の売上に寄与すると思ってもらえれば、確実に協力してくれます。いわばWIN-WINの関係です。
顧客の目線に立ち、顧客が何を求めれいるかを考えていくと、毎日の仕事が変わっていきますよ。
まとめ
崖っぷちまで追い込まれた僕が、ひっくり返してトップセールスになれたのは次の理由です。
- 顧客の目線に立ち顧客の要望を聞き出し、対応する
- その過程で顧客との信頼関係を築いていく
- 顧客が動きやすいように環境を整え、顧客のメリットを意識して活動する
今振り返ってみると、泥水をすするような思いで毎日働いていたような気がしますが、今になると顧客のインサイトを深く理解できるようになった経験だったと思います。顧客が考えていることが理解できるようになると、数字にも跳ね返ってきますよ!